こんにちは、レザーマイスターの
nobです
ラムレザーって柔らかいけど
破れやすかったりしないの?
そんな質問をいただきました
たしかに・・・
すごく柔らかい分
切れたりしないか心配!
- ラムレザーはとても柔らかいので切れやすいのか心配な方
- 切れにくいラムの探し方がわからない方
- 切れたら直るのか心配な方
【結論】
- ラムレザーの素材の強度は品種で変わる
- 安いラムに手を出さない
- 切れた部分が目立たないような修理は可能
全国の大手百貨店でオリジナルブランド『nobstyle』を展開中。
レザーマイスターとして全国の百貨店出向きお客様にご紹介しています。
ショップチャンネルにも出演。
[レザーの商品開発][レザー専門の営業から販売]両方の業務に30年以上携わっている人はいないので知識や経験においては日本でもトップクラスだと思います。
そんな私がラムレザーの豆知識やメンテナンス、お客様のお悩みについても書いていきいと思います。ぜひ参考にしてみてください。
ここからは切れやすいラム、丈夫なラム、見分け方、他の素材との比較、お修理までを解説していきたいと思います。
ラムレザー|品種により破れやすい素材あり!業界35年のプロが解説
ラムレザーってどんな素材?
ラムレザーの特徴はコチラ
ラムは特に軽さ・しなやかさが特徴です。
それだけに破れやすいのではないかと心配の方もいますよね
すべての物に言えることですが、目的に合った素材を選ぶことが大事です。
羊革の2つのタイプ
羊革には大きく分けて2つのタイプがあります。
- ウールの毛をとるために品種改良されたもの⇒ウールタイプ…破れやすい
- 食肉用に改良されたもの⇒ヘアタイプ…破れにくい
その理由と特徴を説明していきます。
ウールタイプ
羊毛をとるために品種改良され飼育された羊です。
寒い地域に生息しているので寒さから身を守るため高密度の細毛・皮下脂肪多、これが特徴です。
皮革面の密度がうすい(フカフカしている)
多くの栄養分が毛にまわるので皮革としては繊維構造が良くないので強度がとても低いのです。
毛皮(ムートン)向きの素材です。
ヘアタイプ
暖かい地域で生息しているので皮下脂肪が少ないのです。
皮革としての繊維構造が密度があり良質な素材です。
強度もしっかりしていてウエアに向いているのです。
その他の皮革との比較
牛
個体自体が大きいので皮革の密度が高く厚みもあり丈夫です。
カラダを守る必要があるライダー用のジャケット、や財布、靴などの雑貨に向く素材です。
軽さを求める方には向きません。
豚
摩擦に強い丈夫な皮革ですが、銀面(表)にこまかな凹凸があること、毛穴が3つずつ(∴←このように)あり目立つこと、毛が少ないので傷が多いこと、などから裏面(スエード面)を使うか、表革にプリントをするなどの加工をすることが多く、近年ウエアにはあまり使用されていません。
破れやすい羊の見分け方
ウールタイプの羊革を使わないので写真はないのですが、フカフカしていて表面にブクがあるのがウールタイプです。
人差し指を少し強めに素材に当てるだけで破れてしまう素材も見たことがあります。
とても柔らかいので「ラムって柔らか~い」と思ってしがいがちですがそこは冷静に。
イメージとしてはこんな感じ↑でブクがあります。
ふわっとしていて柔らかいのですが、下のヘアータイプのそざいのような美しさとは異なります。
ヘアータイプの上質な羊革は表面はビターっとしていて美しい。
なのに柔らかく頬ずりしたくなるようなタッチです。
なかなか一般の方ではわかりにくい。
販売スタッフも商品開発に携わっていないとわからないと思います。
心配な方はyuccaの素材を見てください。
直せるかどうか
破れてしまった場合
部分的に素材が弱いということはタイプの素材でもあり得ることなので、皮革全般の破れなどが直せるかどうかについて解説します。
破れやかぎ裂きの程度にもよりますが目立たなくする直しは可能です。
裏からレザーや布等を貼り、破れてしまった断面を目立たないように接着します。
濃い色の素材なら目立ちません。
薄い色の場合、切れた断面が濃くなるともあります。
それを目立たなくするために専門の業者にキズ目の部分色掛けの加工出しをします。
ご相談はこのサイト「nobのラムレザーLife」のお問合せからお気軽にどうぞ。
まとめ
羊革(ラム素材)だからといって弱いということはありません。
しかし牛革から比べるとしなやかな分、頼りなさを感じるかたもいらっしゃると思います。
用途によって素材を選んでください。
おしゃれに軽やかに、であればラム一択ですし、バイクなど身体を守ることが目的であれば牛革などのしっかり厚みのある素材にしてください。
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